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【創作日記】カレーパンを売る小さなお店

お気に入りのバーで知り合った彼は、気の合う職人さんに協力してもらい、住宅・店舗のリフォームの仕事をしている。営業、積算から店舗のプランニング、そして工事の監督まで一人でこなしているそうだ。
その彼に誘われて、私は彼の手がけた店に行くことになった。

向かった先は、六坪ほどの小さな店だった。改装前は、クリーリングの取次をしていた店だったらしい。


クリーニング店


訪れた店は、とてもおしゃれで贅沢に造りこまれたような空間だった。


カレーパン店

当初、店主はカレーパンをテイクアウトするだけの店にする予定だったが、彼の提案するプランニングに刺激を受けてカフェもしたくなって、小さなカウンターとテーブル席を設けることを彼に依頼した。
私たちは入り口近くのテーブルに座り、評判のカレーパンを頬張った。すると、もちっとした食感とカレー風味が効いて、まろやかな味わいが口の中にひろがった。とても美味しく、いつまでもカレー風味を味わいたいと思い、私は注文していたアイスティを飲むことをためらった。
食事を終えた私は、さりげない口調で店の内装を褒めた。すると、よほどうれしかったのか、はにかむような表情を浮かべて目を細めた。
開店してから三ヶ月が過ぎた店のカレーパンの評判は良く、店主自慢の手作りカレーパンは売り切れる日も多いという。


※この【創作日記】はフィクションであり、実在する個人、団体等とは一切関係ありません。